電子書籍に学ぶ「買ってしまう仕掛け」
2013.12.30 更新
私は漫画が好きです。
大人?になってからは、時間やスペースのことを考えて極力買ったり読んだりしないようにしていますが、それでも年に一回くらい行く漫画喫茶は、今でも大好きな場所です。
で、最近は電子書籍が増えていますよね。
漫画も電子書籍になっています。
これが私にとっては若干問題なのです。
というのも、この電子書籍版の漫画、スマホでも買って読むことができるのです。
そうすると、スマホをいじっているときにちょっとしたはずみで一話を買ってしまい、そのままズルズルと全部読む・・なんてことになってしまうのです。
時間とお金を無駄にした感で自己嫌悪します。
が、この電子書籍の漫画はマーケティング的にはとても優れているので、ちょっと分析してみます。
◆無料お試し
まず、電子書籍の漫画は、短く区切って一話として販売しています。
最近は、この最初の数話を無料で読めることが多いのです。
「ちょっと面白そう」という作品の最初の数話を無料で読むことができるので、気軽に読み始めてしまうんですね。
そして内容が面白いと、続きが気になりついついお金を払って読んでしまう。
「最初に無料でお試し」
やはりこれは非常に強力です。
無料で読ませるとその分売上は減る気がしますが、もし無料分がなければそもそもいきなりお金を払って読もうとは思いません。
面白いかわからないのに、お金を出すというリスクは負いたくないからです。
無料であれば、お試しでまず読んでみます。リスクがありませんので。
面白ければ続きが気になりますので、結果としてより多くのお客がお金を払って読むようになるでしょう。
◆決済が楽
スマホで購入する場合、その漫画の代金はクレジットカードや携帯料金に併せて請求されます。
その場で、財布からお金を出すという痛みを伴いません。
なので、歯止めがきかずにどんどん買ってしまう、ということが起こります。
また、ボタン一つで決済ができ、非常に楽です。
これが、もし一話毎に銀行振込が必要だったり、カード番号入力、などだと、面倒なのでまず買わないでしょう。
◆一話は低価格
電子書籍の漫画一話分は低価格です。
作品によって違いますが、30円~程度です。
なので、抵抗なく次の話を買ってしまいます。
ただし、一話分は低価格といっても、決して割安ではありません。
コミックスを買うのに比べれば、割高なはずです。
細かく細分化して一話分は低価格なので気づきませんが、実は割高な買い物をしているのです。
が、一話ごとを低価格にすることで、抵抗なく購入してしまう、というわけです。
◆すぐ読める
決済して、ダウンロードすればすぐに読めます。
買いに行ったり、配達されるのを待つ必要はありません。
続きが読みたい時にすぐ読める、これも非常に重要です。
待たされると、その間に熱が冷めてしまうかもしれませんから。
◆保管場所を取らない
漫画を買う場合の悩みの一つが、「置き場所に困る」ということです。
私も昔、置き場所に困り結局大量の漫画を手放しました。
捨ててしまえばすっきりするのですが、買う場合、やはり保管場所を考えると躊躇することがあります。
電子書籍の場合そのような保管場所という問題はありませんので、手軽に買うことができます。
と、このように、電子書籍の漫画には「買いたくなる」仕組みが満載です。
「買いたくなる心理プロセスとは?」
「買わない理由は何?」
このあたりを学ぶには非常に参考になると思います。
もちろん、あなたは電子書籍を販売しているわけではありませんから、そのまま同じことをしてください、とは言いません。
が、この仕組みの本質を考えてみてください。
そして、自分のビジネスに活かせないか?考えてみてください。
たくさんのヒントがあるはずです。
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