問題解決法-鳥瞰する
2013.02.17 更新
問題解決の手法についてです。
以前の記事で、
「問題解決には物事を分解して考えること」
とお伝えしました。
これはまったくもって正しいのですが、今回は違った視点をお伝えします。
鳥瞰とは、鳥が空から見下ろすように、高いところから広い視野で見る、という意味です。
問題解決の際にも利用します。
例えば、「仕事が忙しい」というテーマがあったとします。
分解しよう、と考えると、
現在の仕事の量がどれくらいで、
どのような流れで仕事が進むか、
人員の数は、
作業効率は、
というあたりが論点になります。
そして、分解したそれぞれの論点を改善しようとします。
例えば、人員配置、作業効率アップの方法、などです。
これ自体間違っているわけでは無いのですが、そもそも、もっと大きな視点に立ってみましょう。
そもそも忙しいというのはどういう状況かと言うと、
処理すべき仕事量>処理可能な仕事量
なわけです。これを
処理すべき仕事量=処理可能な仕事量
とすれば適正な時間、
処理すべき仕事量<処理可能な仕事量
とすれば暇になる、ということです。
人員を増やす、作業効率のアップなどは、基本的に
「処理可能な仕事量を増やす」
という視点に立っています。
そうではなく、
「処理すべき仕事量を減らす」
ことはできないか?も考えてみましょう。
そうすると第一に、
「無駄な作業は無いか?」
を考えるでしょう。
さらに考えると、
「そもそも入ってくる仕事を減らせないか?」
も考える余地があります。
要は受注を断る、お客との取引を辞める、という選択です。
「お客さんとの取引を辞める、あるいは断るなんてとんでもない!」
という意見が出るとは思いますが、これは大事なことです。
儲からないのに、時間ばかり食うという取引が必ずあるはずで、
そのような取引を辞めればかなり時間に余裕ができます。
空いた時間で、儲かる仕事をすれば、
処理すべき仕事量=処理可能な仕事量
の状況になっても、利益が出る状態になる、ということです。
なお、「儲からない仕事は辞めなさい」と言いたいわけではありません。
あくまで、思考の仕方として、「問題を大きく捉えましょう」ということです。
今回の例で言うと、
「お客さんからの依頼は絶対だ」
「お客さんの注文は必ず応える」
という観念にとらわれていると、なかなか問題の本質にたどり着けません。
問題は、一度大きい視点で見てみて、
「そもそも、何が問題なのか?」
考えてみるようにしましょう。