目先の解決策に飛びつくのは危険
2019.06.22 更新
売上がなかなか上がらない、
月末にお金が無くて大変!
という悩みを抱える経営者は多いと思います。
しかし、そういった問題を解決したいときに
やってはいけないことがあります。
それは、
「いきなり解決策を探す」
ということです。
例えば、
月末にお金が無い
↓
もっと売上を上げなきゃ
↓
じゃあ、もっと集客しなきゃ!
・・・という具合です。
何故これがいけないかわかりますか?
理由は、
「問題を特定しないと、解決にならないから」
です。
月末にお金が無いのは、
客単価が低いだけ、
無駄に経費を垂れ流しているだけ、
など、集客不足が原因ではないかもしれません。
それにもかかわらずもっと集客しなきゃと頑張っても、
キャパオーバーで仕事が回らなくなってしまったり、
利益が残らないのに忙しくなるだけなど、
状況がより悪化することもあります。
このように、原因をきちんと特定せずに解決策に飛びつくと、
間違った方向へ進みつづけ、
最悪倒産・・・ということにもなりかねません。
問題特定の具体例
私のクライアントの例なのですが、
お金がなかなか残らず、もっと売上を上げたい、
との相談を受けました。
社長いわく、客単価アップと集客アップの施策をし、
その結果、お客は増え、
仕事が終わらなくて待たせているお客もいるくらいまで増えたにも関わらず、
なぜか売上はイマイチ上がらなかったそうです。
これ以上集客しても仕事がこなせないし、
値上げもある程度してあるので、
これ以上の値上げは簡単にはできない。
なぜなのだろう?
とても不思議な状況でした。
そこで、今一度立ち返り、
売上アップの施策(解決策)ではなく、
先ずは問題点を洗うことにしました。
そして色々と問題の追及を行った結果、
仕事をこなすスタッフのほうで、
もともと見積もっていた工数どおりに終わっていないのでは?
という仮説が上がってきたのです。
このクライアントは、
工数×単価で見積もった料金を請求していました。
なので、4時間で終わると思った仕事に6時間かかっていると、
4時間分しか請求できず、
結局時間はかかるが売上は上がらない、ということになってしまいます。
上記の例でいうと本来の額の2/3しか請求できていないことになりますね。
ですので、まずは実際に案件ごとに
・どれくらいの時間がかかっているのか?
・見積もりとの差異は?
・差が出た原因は?
などを分析していくことになりました。
もしこれが原因だと特定できれば、
これを解消する手を打つことで
「売上が上っていない」という問題を解決できることになります。
いかがでしょうか?
現状のまま原因を特定せず、
ひたすら集客の施策ばかりしていたら
売上アップは失敗していたと思います。
このクライアントの例のように、
問題を解決したければ、まずは原因を特定することが大切です。
ぜひ役立ててください。