「事実」と「問題」を混同しない
2013.04.21 更新
今回のテーマは
「事実と問題を混同しない」
ということです。
どういうことでしょうか。
例えば、地球が温暖化している、という事実があったとします。
多くの人は、これ自体を問題だととらえています。
つまり、
「地球温暖化は悪いことだ、問題だ、なんとかしなければならない」
と考えてます。
そうではないですよ、ということです。
地球温暖化はただの事実です。
地球温暖化により、例えば氷が溶けて水位が上がり、人が住めなくなるとか、
伝染病が蔓延する、といったことが問題なのです。
見方を変えると、温暖化により今まで人が住めなかった地域も住めるようになる、
というメリットもあります。
温暖化自体が問題なのではない、ということです。
またあるいは、不登校という事実があったとします。
多くの人は、それは問題だととらえるでしょう。
なぜでしょうか?
学校に行かない、ということの何が問題なのでしょうか?
卒業できない?
将来の就職に不利になる?
世間体が悪い?
社会性が育たない?
それらは、全て一面的なものの見方ですよね。
「学校に行かないことで発生する問題は何か?それはどんな影響があるのか?」
を検討したうえで、ではどうしましょう、と考えるべきですね。
「不登校=問題」と考えるのは、短絡的です。
このように、
「事実と問題を混同しない」
とは、つまり
「物事を客観的に見る」
ということです。
物事を客観的に見ると、
「実はそもそも問題など発生していなかった」
という結論になることがあります。
また、自分の主観・価値感を交えると、どうしても一面的な見方になってしまいます。
あるいは、「常識」にとらわれるようになります。
そして、常識が常に正しいわけではありません。
「そんなの常識でしょ」
と言う人がいますが、そもそも常識が常に正しい、という根拠もありません。
自分の主観や、常識といったものはとりあえず外して、物事を客観的に見てみましょう。
そうすれば、
「本当に解決すべきことは何か?」
わかるようになるでしょう。
もちろん私もこのように物事を完全に客観的に見ることなどできませんが、常に一歩立ち止まり、
「それは問題なのか?単なる事実なのか?」
考えられるようになりたいものですね。