駄目な広告の例と、広告制作時のポイント
2014.04.13 更新
仕事柄、意識的に街中の広告などをチェックするようにしています。
そんな中で、最近
「これは駄目だろ」
と思った広告があったので、ちょっとお伝えします。
◆駄目な広告の例
それは、日本人の花婿(ドヤ顔)と美人の外国人の花嫁の写真がアップで載っていて、後ろで外国人の男性が嘆いている広告でした。
キャッチコピーは
「日本人は世界を相手にしなければ云々」
だったと思います。
コピー自体はあまり目立たない大きさなので、パッと見て目に付くのは写真のほうです。
てっきりブライダル、結婚式関係の広告かと思ったのですが、小さな文字で書いてある部分も良く読んでみると英会話の広告でした。
「英語を使えるようになって世界相手に戦えるようになり、外国人女性からも日本人の自分を選んでもらえるようになった図」
を表現しているわけですね。
まあ、「上手い」と言えば上手いんでしょうね。
広告の制作者も、広告主もそう思って出しているのでしょう。
が、これは「集客」という意味からは最悪なわけです。
なぜでしょうか。
◆広告のポイント・・パッと見で興味を惹くか
まず、広告はパッと見の数秒が勝負です。
私のような人間や、暇でじっくり広告を見ている人以外、わざわざ熟読する人はいません。
なので、パッと見で興味を惹けなければ、その後内容をじっくり読んでもらえることはありません。
今回の広告はパッと見がブライダルなわけで、ブライダルに興味がなければ熟読しようとは思いません。
確かにじっくり読めば英会話の広告ですし、上手く捻った広告にはなっているのですが、そもそも読もうと思われません。
肝心の英会話に関する部分は小さい文字で書いてあるので目立ちませんし。
というわけで、この広告はターゲットである英会話に興味のある人がそもそも読まないという、入口の時点でアウトな出来です。
※ブライダルの広告だと思って読み始めた人にとっては、最終的に英会話の広告なので時間の無駄になるというおまけつきです。
◆広告のポイント・・メリットは何か?
さて、では次になんとか英会話の広告だと認識してもらえたとして、この広告を見て申込みたいと思う人がいるでしょうか?
確かに広告自体はちょっと捻ってあって上手いのですが、それを見て申込みたい、と思いはしないでしょう。
外国人女性と結婚することを目的に英会話を習いたい人なんてほとんどいないでしょうし。
広告を見て行動をしてもらうには、行動してもらうための動機づけが必要です。
「この学校なら自分の目的をかなえてもらえそうだ」
「この特典は自分が欲しかったものだ」
「こんなにお得なら、申し込もう」
このように、自分にとってのメリットがあるからこそ、興味をもたれるのです。
この広告には、そのようなメリットが全くありませんでした。
「上手い」けれども、行動したくなるようなものではないということです。
◆広告はアートではない
結論として、広告に必要なのは
①パッと見で興味を惹き
②ターゲットが行動したくなるメリット等で購買意欲を高め
③行動してもらう
という心理になるためのデザイン、情報です。
それは、「捻った上手なアイディア」や「綺麗なデザイン」ではありません。
が、世の中のほとんどの広告は捻ったアイディア、綺麗なデザインに重きを置いています。
おそらく、あなたもほとんどの広告を見て、「欲しい」という心理にはならないはずです。
にもかかわらず、自分が広告を出す時は同じような綺麗なものを作ろうとします。
その理由は、「広告とはデザインが優れている必要がある」という常識にとらわれているからです。
広告はアートではありません。
広告にまず必要なのは「デザインの美しさ」ではなく、「見る人の心理を理解すること」です。
チラシ、ポスター、ホームページ、DM、動画。
見込み客の目に触れるもの全てについて、同じことが言えます。
広告とは、アートではなく顧客心理です。
まず、あなたの常識を取り払ってみてください。
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