専門化のススメ
2014.05.11 更新
最近、近くの畑を借りて野菜を育て始めたのですが。
まあそんなことを始めた経緯はさておき、肥料を買いに行きました。
店に着いて肥料を探したところ、
「野菜用」
と
「野菜にも花にも使える」
2種類の肥料がありました。
さて、私はどちらを購入したでしょうか?
当然、野菜用です。
別に花を育てるわけではありませんので。
野菜用のほうが野菜により効果があるような気がしますし。
では商品ラインナップに
「野菜用」
「花用」
「野菜にも花にも使える用」
があったとして、花を育てたい人はどれを買うでしょうか。
やはり花用でしょう。
◆「何でもできます」は選ばれない
つまり、
「何でもできます、何でもあります」
は選ばれない、ということです。
もしその店に商品が一種類しかなかったとすれば、もちろん他と比べる余地がありませんから、売れます。
が、ライバル商品が現れた途端、「比較」されるようになるわけです。
そうすると、野菜を育てたい人は野菜用を、花を育てたい人は花用を求めますので、「何でもできます」では売れないのです。
これは商品だけでなく、ビジネス自体でも同じことが言えます。
よくあるのが、
例えば工務店が
「住宅のことならなんでもご相談ください!」
整備工場が
「自動車のことならなんでもお任せ!」
など、
「何でもできます!」
というメッセージ。
ライバルがいなければこれで良いのですが、他にも同じことを言っているライバルが増えれば増えるほど、このメッセージでは刺さりません。
あなたも、心臓の手術をしなければならない事態になったら
「私はどんな病気でも対応します」
という医者よりも、
「私は心臓の専門医です」
という医者を選ぶでしょう。
そういうことです。
「何でもできます」
は、魅力的なメッセージではないのです。
◆「専門に見える」ことが重要
なお、知っておいていただきたいことがあります。
それは、
「本当に専門かどうかは関係ない」
ということです。
少なくても初めてその商品、サービスを受ける際には、比べる余地が無いわけですから。
私も、買った肥料が実際に野菜に効くのかどうかなど分かりません。
「野菜・花用」に比べてどんな成分が入っていて、どう効くかなど分かりませんから。
パッケージに野菜用と書いてあったからそうなんだろう、と思っただけです。
つまり
「実際に専門である」
のではなく、
「専門のように見える」
ことが重要なのです。
※もちろん本当に効果がないのに〇〇に効果がありますと謳うのは詐欺になってしまいますから、誇大広告をしてください、という意味ではありません。
要するに、見せ方一つで、ライバルとの違いをアピールし選ばられる余地があるということです。
あなたも、
「何でもできます」
と言っていませんか?
もしそうだったら、自分のビジネスの専門性をアピールしてみてください。
お客の反応が大きく変わるかもしれません。
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