売上向上のための「選択基準」の伝え方
2013.04.10 更新
今日ニュースを見ていたら、
「本屋大賞」
について放送していました。
本屋大賞というのは、
「全国の書店員が選んだ、お客さんに読んで欲しい本」
に贈られる賞だそうです。
本屋の店員さんが投票して、お客さんに最も読んで欲しい本を決める、という賞です。
今年で既に10回目で、この賞に選ばれた本はベストセラーになる、
というほど影響力があります。
芥川賞を取るより、こちらの賞を取るほうがよほど売れるらしいので、
最近は作家が書店員に接待まがいのことをしているとかなんとか。
そして、ニュースの中で、
大賞になった本を買っているお客さんにインタビューをしていたのですが、
その中でお客さんが
「大賞になった本は必ずチェックしています。選ぶ基準になるので」
と言っていました。
◆「選択基準」を伝えることで売上アップにつながる
「選ぶ基準」
とても印象に残る言葉です。
マーケティングの世界では、「選択基準」ということが多いです。
この「選択基準」という考え方は、売上アップのためにも非常に重要です。
なぜなら、お客に選択基準を示し、かつ自分の商品はその基準をクリアしている、
と伝えることで、買ってもらえる可能性が高まるからです。
もし選択基準がお客に伝わらなかったら・・
例えば、Aという商品とBという商品があるとしましょう。
お客にとっては、AもBも違いが良くわからない。
どちらが、より自分にとって価値を提供してくれるものかわからない。
そうなると、普通は単純に安いほうを購入するでしょう。
違いがわからなければ、安いほうを買うのは当然ですね。
では、選択基準を示してあげるとどうなるでしょう。
「Aという商品とBという商品は、一見同じだが、実はこんな違いがあります。
そして、これは○○なお客さんに○○な効果があります」
このように伝えれば、値段だけで選ぼうとはしないはずです。
お客にとって、値段以外に判断する材料があるのですから、
総合的に考えて、購入するかしないかを決めるでしょう。
そして、今回のこの本屋大賞では、
「全国の書店員が読んでほしいと思うほど面白い」
という選択基準を提供しています。
これが無ければ、おそらく年間数万冊は出版されるであろう本の中で、
その本が選ばれる可能性は著しく低くなります。
内容は同じであるにも関わらず、です。
◆選択基準を作りましょう
素晴らしいのは、この賞はもともと書店の店員さんの有志数名から始まった、ということです。
自分達で選択基準を作りだし、その結果売上アップに大きく役に立っているわけですから
(もともと売ろうという目的ではなく、単に自分達の本への想いから始めたのかもしれませんが)。
ほとんどのビジネスでは、このように選択基準を示していないのではないでしょうか。
そして、「売れない」「安いものしか買ってくれない」
と嘆いているのではないでしょうか。
自分達のビジネスで、選択基準を伝えることができないか考えましょう。
◆選択基準の作り方
ただ、
「うちの業界では本屋大賞なんてものはないし、そもそもうちの商品は選ばれない」
と考える方も多いでしょう。
別に、日本一の賞を取ってください、というわけではありません。
選択基準を伝えましょう、無ければ自分達で作りましょうというのが今回の趣旨です。
例えば、店内ランキング。
「これがうちのお店で一番売れている商品です」
充分選択基準になりますね。
「スタッフの投票で、一番人気の商品」
店長のオススメ!よりも、もっと説得力があると思いませんか。
もっと広く行いたいのであれば、地域の同業者と組んで簡単なイベントをしても良いでしょう。
日本一である必要は無いのです。
「この商品は、私にとって価値があるのだ」
と伝えることができれば、買ってもらえる可能性は高まるのですから。
選択基準は一つではない
なお、今回は「選択基準」のうち
「他の人がお勧めしている」
という基準についてフォーカスしてお伝えしました。
選択基準は、これだけではありません。
他にももっとたくさんの基準があり得ます。もちろん安さもそうですし、品質もそうでしょう。
歴史の長さも基準になります。
また別の機会でお伝えしてみたいと思いますので、お楽しみにしていてください。
まずは、今回の話をしっかり理解してくださいね。
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